さて、軽く打ちのめされたS部長、次の展開をどうしたか。
開発系のY部長を取り込もうと、打ち合わせをセッティングした。
例によって私も呼ばれる。
S部長「...というかたちで、新しいビジネスを展開出来ると思うんです。」
Y部長「これは無理でしょう。うちにはこういうことを推進できる人材がいない。」
いきなり駄目出し。
S部長「では、Y部長のお考えの、今後の戦略は何ですか?」
Y部長「ハードを徹底的に強化したい。」
S部長「いや、とはいえ、今後ハードだけではアジア勢と差別化が難しい。なんとか、ソフトとかソリューションの強化をやっていかなければならないと思うんですが。アメリカでは、そうでないと今以上には売れません。」
Y部長「大丈夫ですよ。絶対にアジア勢には出来ないですよ。」
ほんまか!
私「とはいえ、そのハードすら、すでに国内でも他社にだいぶ遅れていますが。」
Y部長「いや、がんばるんです。そうして、絶対に負けないハードを作り続けるんです。」
がんばるて..
一時のITブームの頃は、猫も杓子もITだネットワークだと騒いで、意味の分からないネットワーク対応の製品を出したり、変なサービスを始めたりしていた。
で、この年代のおっさんたちにしてみれば、
「それみたことか。物造りを蔑ろにしたからこのざまだ。やっぱり物造り(=ハード)なんだ。」
という思いが強い。
ITへのアレルギー反応といってもいい。
どうも両極端なのだ。流行り物に振られやすい。
IBMが次々に売り出すハード部門を買収する日本メーカー。
このあたりに、アメリカの戦略と日本の戦略の違いが如実に現れている。
この戦略の違いがどう出るか。
しかし、トップのデシジョンと部長レベルのコンセンサスがまったくとれていないところも面白い。
さらにこの裏には、論理的な話だけでは説明できない、ポリティックスの話がうごめいている。いくら正論を吐こうが、ポジション争いに忙しいおっさんどもに話が届くわけもない。
というわけで、S部長の主張は今のところ、いい方向には進んでいない。
私もここに長居しても、いいことが無いことははっきりした。
ありがとう、S部長!
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2007年01月29日
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