その後、グレッグと若手のエンジニアが来日してきた。
デモしてもらった製品は二人で作ったのだという。
「優秀なソフトウェアエンジニアの生産性は、普通のソフトウェアエンジニアの100倍以上」
とビルゲイツが言ったというが、まさにそんな感じだ。
かといって、日本の若手エンジニアのスキルが劣っているというわけではない。
いなくなった前任者から引き継がれた巨大なスパゲティコードのおかげだ。
そこに新規機能を追加しろという話が次々来るので、どんどん肥大化しているというわけだ。
開発効率は勢い悪くなる。
グレッグたちは何をしに来たかというと、
自分たちで積極的にツール、ソフトを作って顧客に展開したいので協力してほしい、
ということだった。
「御社でうちの製品と同等のものを作ろうってことですか」
と私は聞いてみる。
「いえいえ、決してそうではないです。
御社のソフトは大変すばらしい。
すばらしくて、機能が満載です。
我々が相手をする顧客には十分すぎるのです。
そのため、シンプルなソフトを作りたいのです。
御社のマーケットを損なうのではなく、より幅広い顧客に対応できるようになります。」
すばらしい回答だ。
マネージャーたちは、
「いいね、うちのハードとかシステムも新しいマーケットに広がる可能性がある」
と納得している。
サポートしていく方向で話がきまった。
だが実際のところ、うちのソフトは肥大化していて、カスタマイズが難しく、対応が遅い。
扱いにくいので手を切りたいのが本音だろう。
正しい判断である。
本来ならば、いつまでも古臭いアーキテクチャのコードを引きずって、こんな状態になる前に、見直しが必要であったのだ。
若手のエンジニアは皆わかっていた。
だが、若手エンジニアは残業、休出の日々である。
自らの仕事がさらに増えるようなことを進んで言い出す訳がない。
やっつけ仕事で済ませようとする。
リリースタイミングを交渉してでも、マネージャーが積極的にアーキテクチャの見直しを働きかけていく必要があった。
しかし、管理業務中心のマネージャーにその判断は出来ない。
ソフトウェア開発がボトムアップだけでは限界があるのは、このあたりを見ても明らかだ。
そこはグレッグはさすがである。
マネージャーはこうありたいものだ。
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2006年11月10日
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前記事、凍った空気にはつい笑ってしまいました。英語ネイティブのコード打ったり読んだりする能力は、驚きます。管理職でも、まるで新聞記事流し読みするみたいなスピードでコード読むし、間違いもすぐ見つけるし。スペルで凡ミスしないし(笑)
がんばってくださいね!またきます。
コメントありがとうございます。
やっぱり、そうですよねー。その上、非常に論理的に、英語で捲し立てられるし。
またのお越しをお待ちしています。