(今の部署で言うと私がそうだが。)
昔、定年間際のおじさん課長が私の上司だったことがあった。
この人は上の人の計らいで無理やり課長だっただけで、何もしていなかった。
自社の株価だけ気にしていて、ネットサーフィン(死語)だけやって一日暮らしていた。
この課長の同年代は大抵会社の成長に従って偉くなっている。
よほど変でもない限りもう少し上のポジションに上がっている。
この人は大層変な人であった。
自分では何もしないくせに、部下には難題を押し付ける。
例えとしては、一人で発電所のシステム全部受注して、開発しろ、みたいな。
出来ないなら、やめちまえ、となる。
そりゃ成果もでない。
ただ、部署の引越しの時は、力を発揮した。
同年代の知り合いにお偉いさんが多いので、無理が利くのだ。
引越し時の場所の確保などは、張り切っていた。
よって、人は
「引越し隊長」
などと陰で呼んでいた。
私も当時のF課長もこの引越し隊長のことを馬鹿にしていたものだ。
さて、後のF部長、うわさには部下は3人にまで減ったという。
F部長から最後に受け取ったメールには、こうあった。
「xxにコーヒーサーバーを設置しました。皆さんご利用ください」
コーヒー部長か。
100人の部下を抱え、飛ぶ鳥を落とす勢いだったF部長も、仕事がないのか、のんびりやっているようだ。
引越し隊長のことを馬鹿に出来ない。
こういう人も残る人材だ。
部長には違わないから、給料だっていいのだろう。
こういう人間(含む私)を大勢抱えても利益を出さなければならない日本企業って大変だ。
いつまで続くやら。