2006年08月31日

残る人材

私が入社した当初世話になった先輩がいる。

この人も、ものすごい優秀な人であった。さすが、受験生憧れの大学卒だなーと思ったり。
色々と教えてもらい、大変勉強になった。とてもやさしい、いい先輩だった。

ただ、この人の場合、まったくといって積極性のない人だった。野心もない。そして覇気がない。大学院の研究室のころから、それで教授に日々怒られていたらしい。

新しいことをしようと思わない。
常に言われたことしかしない。しかし、言われたことは完璧にこなす。

そんな性格なので、突出して出世したいとか、転職したいとか、ましてや独立したいとか、考えない。
ただ現状を愚痴りながら、結構楽しく生きているタイプだ。

ある程度の歳になって、子供も出来たので、家を買い、その途端に転勤命令がでた。それに逆らうこともなく、単身赴任している。

現地で、本人の希望に関わらず、マネージャーのポジションを得て淡々と仕事をこなしている。

こういう人こそ、日本企業を支えているのだと思った。
辞めていった彼と同様、能力は非常に高いが、考え方はまったく違う。

自分がぴったりあう居場所はどこか、考えさせられる二人だ。

posted by りもじろう at 09:43 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんか、よく分かります。自分はきっと去り行く人材に近いのかなー、と思います。優秀かどうかは別として、気質的にはという意味ですが。残る人材タイプの友達も思いかびます。結局どちらも社会にとっては必要なんだと思いますが、日本の場合、前者のようなタイプの人が生き残っていくのは難しい仕組みになっている気がします。結局多くの人は安定な現状が壊されるのが怖いのでしょう。新規開拓していける分野と居場所を模索中です。
Posted by yuri at 2006年08月31日 23:08
長い間、日本では効率的な生き方だったからですかね。若い人のほうが、そういう意味では、過去の仕組みに縛られていないのかもしれません。
Posted by りもじろう at 2006年09月01日 17:06
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