2010年06月15日

雇用のダブルスタンダードは続くのか

こちらの城繁幸氏のエントリーが大変興味深い。
来年度新卒採用1390人のうち海外採用1100名というのは既報だったが、290人の国内枠というのは日本人枠というわけではないらしい。

日本国内での新卒採用は290人に厳選し、なおかつ国籍を問わず

海外から留学している人たちを積極的に採用します。

パナソニックの採用状況が大きく海外シフトしている。

「私たちはどうなるんです?」と不安に思う人もいるだろうが、答えは一つしかない。
中国や韓国の若者たちに負けないように一生懸命努力する、ただこれだけだ。

有名大学を出ても、英語や中国語のような語学や、彼らに負けないような突出したものが示せなければ、輸出系企業への就職は難しい時代になってきたということだろう。
サムソンの台頭を見れば、至極当然の流れといえよう。

そうなると気になるのが、企業サイドの「国内枠」の人の扱い方である。
これまでは、国内枠はあくまでも会社色に染めていく新卒主義であったわけだが、中国、韓国人相手にこの方法は通用しないだろう。
日本人のように、若いころは低賃金で我慢して滅私奉公、ジェネラリスト育成という流れは理解されにくい。

一方で、日本企業も「海外枠」での雇用は他の企業と同じようにスキルベースで採用し、必要なくなったらクビを切るし、働く側も転職するというスタイルである。

私がソニーにいたときも、「国内枠」のアジア系の留学生が採用されていたが、転職していく人が多かった。
人事は日本人と同様に育てたかったがっていたし、継続して日本式で働いている人もいたにはいたが、優秀な人ほどステップアップするためのポジション作りと考える場合が多かった。
私もカナダ、NZで働いてみて分かったのは、転職する際に自分の履歴に有名企業が入っていると、人事に目がつきやすいのだ。
なのでエンジニアとしても国際的に有名な会社に籍を置いていたということは、後のキャリア形成に非常に重要なのである。
パナソニックなど、格好の企業であろう。

最近も、そういう知り合いが一人、アメリカ系のベンチャーの日本法人立ち上げメンバーとしてヘッドハントされた。
日本語、英語、中国語が出来る人材は米系の企業にすると、喉から手が出るほどほしい。
このベンチャーもそうなのだが、アジア進出の足がかりに東京に拠点を置くことにする場合、こういう有名企業経由の"素性"のいい人材が重要になるからだ。

なので、「国内枠」「海外枠」という雇用のダブルスタンダードを続けるのは、ますます非効率になってくるだろう。
絶対数から言っても、少数になっていく「国内枠」を特別ルールで運用するのは、遅かれ早かれ破綻するのではないだろうか。
posted by りもじろう at 14:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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