2010年02月10日

仕事は7.5時間で終わらせる in NZ

以前カナダの会社にいたときに書いたエントリーに「仕事は7.5時間で終わらせる」というのを書いたが、ニュージーランドの今の会社(テレコム系の開発)でも同じようだ。

9:00に始まって、17:00には終わる。

先日など18:00ごろに帰ろうと思ったら、私がいたのを気づかなかったようで、ビル(小さい自社ビル)のドアがロックされていて出れなくなってしまった!
幸い最終退出の仕方がメールできていたので、それを確認。警報装置の処理をして、脱出。あせった。
なにやら同じことをしている。


そして仕事の進め方もアメリカ、カナダとほぼ同じ。

・定例会議はほとんどない。週に一回だけ、プロジェクトミーティングが30分。客先の情報などを共有。
・ミーティングは30分単位が基本。
・重要かつ急ぎのプロジェクトの場合、毎日15分程度で進捗確認。
・2-3人での、ちょっとした相談や、決断は担当者のキューブへ押しかけて行う。
・その際も、異常に早口で(ジョークもなく)、即決する傾向あり。
・Wikiなどでドキュメント化して情報共有に努める。
・社内ミーティング用のプレゼン資料を一生懸命作るやつはいない。
・ただしマイルストーンになるドキュメントだけはしっかりつくる。それがないと次に進めない。
・責任者ははっきりしている。
・なので関係ない人は巻き込まない。(メールも入れない)
・残業はほとんどないが、リリース直前では少し。(1-2時間ぐらい?)
・在宅勤務が多い。朝「今日は家で仕事するから」というメールが入る。

職場で「日本ではひとつ2時間の会議が日中びっちりはいっていて、残業時間にならないと仕事をこなす時間がなかった。だから夜遅くまで毎日残業するんだ。」という話をしたら、まったく信じてくれなかった。
そうか、信じられるわけないわなあ、と思っていると、一人のKiwi「そうらしいね。前付き合っていた日本人の彼女が同じこと言ってた。」とフォロー。
そこから矢継ぎ早に質問が飛ぶ。

Kiwi1「2時間も何を話ししてるんだ?」
私「暇だから、メールチェックをしてたよ。一言もしゃべらないで寝てるやつも会議に結構でてたし。その場にいるのが重要というか。」

Kiwi2「そんなにいくつも会議を何のためにやるんだ?」
私「上司へのトレーニングみたいなものかな。あるいは上司の思いつきの雑談を聞いてる。それ以外は決定権のない人間だけでブレストやってるみたいな感じ。それが最終的に総意を得るまでのプロセスとして必要みたいだ。」

Kiwi3「誰もおかしいといわないのか?」
私「思ってる人もいるけど、大部分はそんなもんかなあと諦めているのかな。それが仕事だと思ってるし。」

Kiwi4「そんなことのために毎日残業してたら、一体何のために生きてるんだ?」
私「残念ながらそれが分からなかった。分からなかったから脱出してきた。」

Kiwi All 爆笑。

いや、別に受け狙いじゃなくて本当に分からなかったから、辞めたのだが..

日本には世界的には特殊な雇用条件があって、そのために労使の利害関係が、そういう形で均衡をしているとか説明すればいいのか。


posted by りもじろう at 18:02 | Comment(3) | TrackBack(0) | ニュージーランドの生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちわ、毎回楽しく読んでいます。昔在職していたイスラエル企業の本社と同じような感じです。私は今台湾の現地企業に勤務しており、会議の頻度はNZから四分の一ほど日本に寄っているだけです。日本での経験も含めて感じるのは、どれだけ無駄に見える会議でも、必ず一人は好きでやっている人間がいて、その人間が決定権を握っている、という点です。演説したいとか、責任を分散したいとか、動機はさまざまですが。会議開きたい症候群が世代によるものか、与えられた地位によるのかはよくわかりません。前者なら日本の前途は明るい(ひょっとしたら日本で仕事を再開できるかも)などと思ったりします。
Posted by Isao at 2010年02月12日 09:31
職務経験の浅い私には、非常に参考になるエントリーでした。
私も、りもじろうさんの会社みたいな環境で働ける日がくるといいのですが。
Posted by spider at 2010年02月13日 16:03
日本の会議についてですが、キーウィの場合、ああ、あれはマーオリの集会フイと同じなんだ。といえば教養のある人にはピンと来ます。日本もかなりポリネシア的な文化で、会社にいる人はみんなファーナウなんだといっておけば完璧です。
Posted by wagonthe3rd at 2010年02月13日 20:48
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