幸いまあまあの成績で、英語が不自由な割には、かなりがんばったのではないかと思う。
同じバスの男の子が、成績表を見せてくれたらしい。その子は、普段から授業態度の悪い生徒だったという。
そこには、最低ランクの評価(R)がいくつかあって、驚いたそうだ。
R : The student has not demonstrated the required knowledge and skills. Extensive remediation is required.
小学校なんて、みんな[よくできました◎]の世界じゃないのか!?
さらに興味深いのは、成績表の上部に、
Grade in September : 03
とある。次は3年生ですよ、という意味。あたりまえちゃうんか!?
なんとRが多すぎる子供は同じ学年をやり直すこともあるのだという。
それも制度だけでなくて、実際にいるらしい。
小学校低学年からの留年制度。
一方で、できる子は飛び級もある。
北米では、大学でも入学はしやすいが、ついていけなくなると下のレベルの大学に入りなおすのが一般的、という話はよく聞いていた。
会社に入っても、その本人のスキルと会社の要求があってないとクビになるが、そんな適材適所の文化が小さいうちから徹底されているのであった。
日本で小学校から留年なんてことがあったら、もう一家で夜逃げの勢いだろう。
学校では出来ようが出来まいが、年齢だけを尺度にして同じところにいれて勉強させるし、会社でも年齢ごとの昇給を基本としてきた。
そういや、前職の会社でも「成果主義」をうたって、評価も6段階ぐらいにしても、ほとんど全員真ん中に集中して、せいぜい±1みたいな分布だったし。なるべく穏便にという配慮。
そうした日本のやり方とは正反対にあるのが、小学校の成績表でもわかる。
留年する子供にとっては大変つらいことであろうが、彼らは小さいうちから世の中にある「現実の厳しさ」に正面から向き合わされているのであった。
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