2008年05月21日

イノベーションは生まれない

池田信夫blogの人材鎖国のエントリーが興味深い。
この10年で、日本のエンジニアの数は1割へった。特にITゼネコンは3K職場というイメージが定着してしまったため、優秀な学生は外資系を志望する。
妻と私も二人分、これに貢献したことになりますな。
それでも79%の日本企業が「外人エンジニアを雇う気はない」という。
それはそうだろう。Skilledエンジニアの多くは、安月給で働いてくれないし、日本語できないし、空気読めないし、残業しないし、すぐ辞めるし。そんな要求を受け入れられる我慢強いエンジニアは日本人以外ありえない。
根本的な問題は、ここまで若者に嫌われても直らない、ゼネコン型の多重下請け構造にある。
さらに言えば、非若者はそれが問題とは思っていないということであろう。
正社員だけを過剰保護する雇用慣行のおかげでSI業者が人材派遣業になってしまったため、企業のコア部門にITのわかる人材が育たず、情報システムでイノベーションが生まれないから若者のIT離れが進む・・・という悪循環が急速に進行している。
分かっていないということすら自覚していないおっさんが、思いつきだけでいろんなことやるか、あるいは口の達者な企画担当の口車に乗せられて変なことをやリ出すのが多かったりする。そこにイノベーションはない。
資本鎖国を求める日本経団連でさえ人材鎖国には危機感をもち、外国人材の受け入れを提言しているが、厚労省は動かない。
そうは言っても、外国から人材を受け入れたいなら、そもそもそれに見合うものを提供できないと、誰も来ないと思われる。忍耐強い日本人エンジニアすら引き止められない状況でどれくらい外国人エンジニアを呼べるだろうか。
まあアメリカなどの移民受け入れ先進諸国に受け入れてもらえなかった"Skilled"エンジニアなら来てくれるかもしれないが。

知り合いの人材派遣会社の課長が言っていた話だ。
「最近は、エンジニアが全然いないよ。景気がいいからじゃなくて、質が悪すぎる。こんなのエンジニアっていって、派遣していいのかって思うのばっかりだ。そんなの派遣しなきゃいけないから、ほんと嫌になるよ」
お前が言うな。

以前、とある有名な会社と仕事をしたときに驚いたことがあった。
その会社が出してきたモジュールのJavaのClassが一つなのだ。なんと、何千行ものコードが一つのjavaファイルで作られていた。

そして、そのファイルを作った担当者は派遣社員だったのでもういない。
そして、そのファイルは、実際のプロダクトに使われているので、後任はだましだまし使っている。(肥大化が進む)

どうやったらそんなコードを書けるのか聞きたい。それはもう一種の才能であろう。

すごいイノベーションである。
posted by りもじろう at 12:00| Comment(2) | TrackBack(4) | なぜ移住・独立しようと思ったのか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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