2008年05月08日

宇宙飛行士の給料

今JAXAが10年ぶりに宇宙飛行士を募集(pdf)している。

書類選考から第三次選抜まで数百倍の難関である。
選ばれるのは、語学力、健康、学歴、運動能力、医学的倫理学的特性を期待される人材である。
選ばれた後に、何年もかけてトレーニングがあるが、宇宙に出られるかどうかは分からない。
宇宙飛行士に選ばれたとして、スペースシャトルからステーションに行けるとする。
あくまでも未知の世界への挑戦であり、旅客機にのるような安全性は期待できない。

さらに、かつての宇宙飛行士のような名誉職でもなくなっている。
毛利衛さん、向井千秋さんのような知名度は期待できない。


宇宙航空研究開発機構職員給与規程によります。
○採用時本給
大卒 30才 約30万円
大卒 35才 約36万円
なめとんか。
○諸手当:扶養手当、住居手当、通勤手当、特殊勤務手当、他
特殊勤務手当、これが本給より多いことを望む。
いい加減、年齢で給料きめるのはやめてほしい。

これだけの基準で選ばれる人が、どういうポジションでどういう仕事をしているか少し考えてみれば、どれほど異常なことか分かるだろう。

勿論金だけじゃないが、宇宙へのロマンで人を集めようとするのはどうなのだろうか。
しかも
(9)10年以上宇宙航空研究開発機構に勤務が可能

メーカーいじめだけが生きがいの腐ったおっさんの巣窟のなかで、余生を生きていく辛さを考えると、涙なしには語れまい。

実際、どれくらい応募があるかは担当者としては気が気ではないはずだ。数百倍というのは実は彼らの期待しているものより低いだろう。
NASAの場合は、個人の能力により一年で$65,140から$100,701だという。

ちなみに学生の時に応用物理学会で毛利さんと同席する機会があった。そこで喜んでサインを貰ってしまったミーハーな自分を心から恥じる。

毛利さん、あの時はすいませんでした。若さゆえの過ちでした。
posted by りもじろう at 11:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2008年05月07日

カナダの住みやすい街ランキング

MoneySenseという雑誌が「Canada's Best Places to Live」というランキングを発表した。
RankCityProvHousehold income ($)Discretionary income (%)New cars (%)Unemploy(%)
      
1Ottawa - GatineauON8547525.212115.925.20
2VictoriaBC7007723.12468.973.30
3FrederictonNB6913426.208512.434.80
4KingstonON6903023.911311.335.30
5LevisQC6866822.940816.194.50
6MonctonNB6392525.720815.784.80
7WinnipegMB6677925.84511.104.70
8BurlingtonON9839125.836716.193.70
9HalifaxNS7096924.749617.565.20
10VancouverBC7585423.712714.184.50
11MississaugaON9748024.554818.045.40
12GuelphON8162825.944512.825.70
13LavalQC7184723.765816.355.20
14LondonON7005024.222714.606.10
15LeamingtonON6965022.684913.184.50
16WaterlooON9421027.560814.565.30
17SaskatoonSK7160326.92488.574.00
18BrandonMB6088626.09638.445.10
19ThompsonMB7735328.300111.855.40
20QuebecQC5879522.200918.337.40


オタワ一位か!
うーむ。これは驚きだ。カナダに住む上で、オタワで納得いかないなら国に帰れと。

ランクは、上記にはないが、住宅の平均購入価格、気候、犯罪率なども含まれている。

平均世帯所得の指標が興味深い。オタワで900万円弱か。日本のサラリーマンの平均所得が440万ぐらいで、平均世帯所得が580万ぐらいであることと比較すると、かなり多い。他の街でもおおむね日本の平均よりは多いことになる。(皆5時6時には帰るというのにだ)

住宅の平均単価がオタワでは2800万円ぐらいなので、日本のそれ(4000万弱)と比べると収入は多いが、家は安い、ということになる。
勢い、キャンピングカーとかログハウスとか買うっていうのもそういうところから来ているのか!
恐らく、この世帯収入は夫婦共働きが定着していることが理由だと思われる。
会社にとっては、一人が16時間働いてくれるほうが、二人が8時間働くより、相当安上がりなので(ワークシェアリングの反対)、日本では現在のワークスタイルは重宝がられるのは分かるが、個人にとっては、どっちが幸せなのかと考えさせらる結果である。(不動産価格の違いはどうしようもないが)
北米でもかつては、働く夫と家庭を支える妻、というのが美しいスタイルであった。それが無くなった現代において、妻もフルタイムで働いているのに、夫が残業しまくりで家に帰ってこない(育児家事に関わらない)というのは即、離婚の事態であろう。

そう考えると、残業なしの夫婦で協同生活というライフスタイルというのは、合理的な経済活動であると言えよう。

日本はどっちにいくのだろうか。
posted by りもじろう at 11:53| Comment(1) | TrackBack(1) | カナダの生活

2008年05月03日

会社と個人の関係の日本とカナダでの違い

ではなぜ、会社の存在感がなぜ日本とカナダ(多分北米)でそうも違うのか。

会社と人との関係を比較すると、以下のように喩えるのがいいかもしれない。

日本の場合は、やはり土着の農耕民族に喩えられる。
重要なものは、土地とそこに住む人である。なので、村での人の出入りがあまり無いほうが好ましい。

村には、必ず重鎮がいる。重鎮の言うことは絶対である。
昔豊作だった時代のことをいつまでも忘れていないので、その経験を元に判断する。
若い世代は、それではうまく農作物が育たないことが分かっているのだが、なかなかそれをうまく伝えられない。
とりあえず、足しげく田畑に通って、収穫率の低い農作物を丁寧に育てるしかない。
儲からないのは分かっているが、将来にわたって安定した収入が得られることがもっとも安心できる。この安心感が最重要である。
だから米を作っていた人が、減反によって、野菜を作ったりというような方向転換を行うこともある。ノウハウもないし、すぐに利益も上がりにくいが、その土地で何とか食べていくためには仕方が無い方向転換である。


一方で、こちらはやはり狩猟民族的だ。
集団で狩をするという意味では、漁業が近いかもしれない。
会社は船であり、社長は船頭だ。

船は大型船もあれば、ボートみたいなものもある。
ある船が、マグロを追っていたと思ったら、業績によって、そのターゲットを鰯に変えてしまうこともしばしばだ。
そのときに、マグロ漁の専門家は存在価値を失う。鰯漁のために、一から勉強しなおすということより、他のマグロ漁船に乗り換えるほうが多い。

その人が有能、無能というより、鰯漁にマグロ漁の専門家は要らないからという判断で船を下りてもらう。
不要だといわれたほうも、別のマグロ漁船に乗り込むだけの話だ。
なので、個人にとって重要なのは何の専門家なのか、ということである。それがあれば船を乗り換えることにそれほど違和感はない。


こちらに来て思うようになったのは、人間関係とかでねちねちしながら、田畑にこだわるより、自分の武器と弱点を知って、船を乗り換えるほうが、個人にとっては幸せなんじゃないかということだ。
自分のプロフェッショナルとは何ぞやというところを明確に出来て、わかりやすい。頑張りがいがある。

休みたいなら辞めろという話をどっかのおっさんがしていたらしいが、その理由が、休んでのんびりやっていたら会社が潰れるとか成長しないという話だ。その感覚はまったくこちらには存在しない。

そこまでやらないと続かない田畑なら潰せば?という発想なのだろう。個人個人が、その田畑と心中しないといけないところまで取り込まれて、幻の安定をちらつかせられて働かせる。それを好とする人はあまりいなさそうだ。

勿論、どちらのやり方が正しいかとはいえない。ただ、そこで働く一人一人がどれくらい充実感とか幸せを感じている(あるいは考える必要もない)かの総量の比較はしてみたい。能天気なカナダ人を見ているとそう思う。

とはいえ、もし自分が村の重鎮だったら、彼らと同じこというだろう。それが自分の生きる術なのだ。
彼らは彼ら自身のための最善の方法を選んでいるに過ぎないのだから。
posted by りもじろう at 11:10| Comment(1) | TrackBack(1) | カナダの生活
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